洋書を楽しむマイルール PART 3:楽しむためのマインドセット

こんにちは、シアトル在住の英語学習デザイナー/クリエイターのSAKURACO(@HELLO_and_GDBY)です!

私はほんの数年前までは洋書どころか英語の記事さえ抵抗感が強く、自分は英文リーディングは向かいてないんだ…。と半諦めモードでした。でも今では年間40冊以上の洋書を楽しめるように。

そんな私の【洋書を楽しむためのマイルール】を①選書方法 ②読書習慣の付け方 ③マインドセット の3パートに分けてお届けしていきます今回はPART3:読書を楽しむためのマインドセットをシェアします!

*このシリーズで紹介するのは全て私に合っている方法です。みなさんが洋書に何を求めてるのか、どういう本がお好きなのか、そしてご自身のレベル(と読んでいる本のレベル感のバランス)、などなど色々な要素によって変わってくると思うので、あくまでも【私はこうしている ≠ あなたも同じようにすべき】ということを頭の片隅に置きつつ読み進めて頂ければと思います🤗

\PART 1 と PART 2 はこちら/

洋書を楽しむマイルール PART2:読書習慣の付け方

2023.01.04

洋書を楽しむためのマイルール PART 1:本の選び方

2022.11.27

\動画版(英語)はこちら/

 

⒈ 木を見ず森を見る

英語で読書してると当然知らない単語や、意味がうまく取れない文章、しっくりこない比喩などに出会う事が多いですよね。私はそういう個々の「木」はあえて見ないようにして、このセクションではなにを言おうとしてのか、という全体像、つまり「森」を見ることにフォーカスします。

だって、そうしないと集中力が続かないから。笑

私は集中力と記憶力が他の人に比べてことさら無いので、本文と辞書を行ったり来たりしてると

「よし単語の意味はわかった……んでで?何の話だっけ?」

ってなってしまうんですよね。こんなことをチョコチョコと続けてしまうと、本文の内容は頭に入ってこないわ、自分も疲れるわでストレスMAXになり、結局「やめだやめだ!やっぱり洋書は向いて無いんだ!」と投げだす。という不毛 of 不毛なループを繰り返すことn回目、ついに「知らない単語は調べない!!」と決心しました。(遅)

調べたい単語はまとめて調べる

とはいえ、文脈に頼っても意味が分からない時や、自分の中で凄く気になった単語はもちろん調べます。ただこれもいちいち調べていると読書の流れが分断されてしまうので、ハイライトや印をつけておいて、本文が一旦落ち着いてからまとめて調べることが多いです。☝️

(*どうしても気になって仕方がない時とか、単語の意味が分からないといくら前後の文を読んでもマジで一ミリも意味が取れない時はさすがにその場で調べます。笑)

調べる前に一旦読み進めてみる

単語が分からないと一旦戻って前の節を読み返したくなると思うのですが、逆に一旦先を読んでみる、という手もオススメです。

というのも、私の(浅い)経験上「この文章分からない!」」と思っても、先にもっと詳細な説明が書いてある、もしくは違う言葉や表現・角度から同じことを説明してる確立が非常に高いです(特にノンフィクションの場合)!

つまり読み進めていくにつれて、何が書いてあるかを理解するためのヒントが増えていくんですよね。なので私はまずは先のパラグラフやページ読み進めてみて、今説明されていることの大きな概要を掴めないかトライしてみるようにしています!

⒉どう読んでも読書は読書

私の周りでこんな声を聞いたことがあります。

「本を読む時間がなかったので、オーディオブックでチートしました

「大まかな意味を確認したかったので、和訳を読みつつ進めてしまいました

「途中目を引いた章があったので、そこから先に読んでしまいました

「以前読んでた本はパラパラと目を通しただけで、ちゃんと読めませんでした

これって逆に言うと

  • オーディオブックは目読に劣っている
  • 洋書を読む時は和訳を見てはいけない
  • 始まりから終わりまで順番に読まなきゃいけない
  • 全ての文をくまなく読まなければ(理解しなければ)いけない

という「べきねば」系のルールを自分に課しいるということですよね。ということは自ら読書の楽しみ方を狭めてしまってるということでもあると思うんです。

かくいう私も最初は勝手に色々な制限を自分に課していました。オーディオブックで聞いた本は読了冊数に含めてなかったり、全然自分に合わない本を意地でも最後まで読んだり。

でもよくよく考えたら何と戦ってんの?って感じじゃないですか。笑

自分が楽しむために読書をしてるんだから、好きな読み方をすればいい。オーディオブックの方が頭に入ってきやすい、とか今のライフスタイルに合ってるなら、オーディオブックを聴けばいい。日本語の支えが欲しいならどんどん和訳を確認すればいい。途中気になった所から読み始めたっていいし、興味のないところはスッ飛ばしたっていい。

見えない敵と戦うのはやめて、好き勝手に読み散らかしちゃいましょう!!

3. 挫折じゃないよ、進捗だよ

完読しなかった本に対して「挫折した」とか「途中でギブアップした」と表現することってありませんか?

私は良くやってしまいます。現にこのシリーズ記事の中でも「挫折」という言葉を使いました。でもそれって良く考えたら「本を最後まで読むことが正解」という前提の上で成り立ってる見方ですよね。つまり、とってもざっくり言うと、ただの偏見な訳です。

例えばこれが本じゃなくて、靴だったらどうでしょう? 酷い靴擦れをおこした靴を処分する時 (ああ、私は挫折してしまった…) ってならないじゃないですか。笑

「靴と本は違くない?」と思われたかも知れないですが、 靴も本も私たちの暮らしを少し良くしてくれる、という大きな役割としては同じ。どちらも「道具」だと思うんです。そして本来道具であるはずのものに対して「挫折感」を味わうということは、手段と目的が混ざってしまってる証拠でもあると思うんですよね。「本を読む」ということ、いやむしろ「本を完読すること」が目的になってしまっている。

いやちがうちがう、私が本を読みたいのは、本から何かを学んでワクワクしたり、物語にドキドキしたり、読書時間そのものをしみじみと味わったり…と、楽しみたいからだったはず…!

どこで道が逸れてしまうのかは分かりませんが、読んでる本がしっくりこなくてページをめくる手が止まったとき、読みかけのまま書棚の奥で埃をかぶってる本を見たとき、「ああ、挫折してしまった…」と頭の中で囁き声が聞こえたら、この格言を思い出してください!

Life is too short to read a bad book.
人生短いんだから、ツマラナイ本を読んでる場合じゃないよ。

-James Joyce

*ツマラナイ(bad book)というのは、もちろん「自分にとって」という意味です。

読書の心得(?)として ”Start more books. Quit most of them. Read the great ones twice.”(もっと本を読み始める。そしてそのほとんどを読み切らないでやめる。で、素晴らしいものは2回読む。)という痺れる金言が綴られた James Clear 氏のこちらの記事もおすすめです!

4. One word. At. A. Time

こんな英語のなぞなぞを聞いたことがありませんか?

How do you eat an elephant? (象を食べるにはどうしたら良いでしょうか🐘?)

これの答えは ”One bite at a time.” (一口ずつ!)

つまり『大きなことを達成するには小さなステップを一つずつ積み重ねていくしか無いんだよ』というような意味です。

言われてみれば「うん…でしょうね。」としか返答しようのないド正論ではありますが(笑)、これって英語で長文を読む!となるとどうしても忘れてしまいませんか?

特に本となると何ページも続く英語の津波を見て(え…これ読み終わるのにあと何年かかるんだろう…)なんて途方も無さにクラクラしてしまうこともあると思うんですよね。

そんな時はまず文章の最初の単語を読む。そして次の単語を読む。そしてそのまた次の単語を読んでいく。そうしていくとアラ不思議、一つの文章を読み終えます。そうしたらまた次の単語、その次の単語…という風に今自分の目の前にあることばに集中すると、意識が「大量にある英語を読み解かなければ!!!」から「一つの単語を理解してみよう。」にシフトすると思うんです。

私の場合はこれだけで「なーんだ、意外と読めるもんじゃん!」と大分気が軽くなりました。

そしてもう一つ。

一気に読もうとしなくても良いんやで、チマチマと読める量(読みたい量)で進めたら良いんやで、ということもリマインダとしてお伝えしておきたいです。🤝

というのも以前「私の一回の洋書摂取量の限界はだいたい10〜15ページだ」とツイートしたんですね。そうしたらフォロワーさんから「さくらこさんは毎回もっと一気に読み進めているのかと思った!その位の量で少しずつ読み進めても良いのか、と目から鱗だった。👀」という旨のコメントを頂いたことがありました。

このコメントを読んで、確かに私も洋書を読み始める前はなんとなく「一度に沢山読めた方が良いのではないか」と思ってたかも知れない…と気づきました。そして、こんな風に思ってる人はきっと他にもいらっしゃるんじゃないかとも思うんです。

たしかにそれだけ集中力が続くことは良いことかも知れないし、一気に沢山の情報を取り入れられるのは効率が良いとか、大きな枠で内容を消化できるから理解度が上がる!とか利点も沢山あるとは思います。

でも、別に自分の集中力を伸ばしたり情報の摂取の時短を求めて本を読んでる訳ではなくて、純粋に本に書いてあることを楽しむことが目的なのであれば、量やスピードって全然大事なことではないじゃないですか。だから本を開いて1単語でも1文でも1パラグラフでも、その時に読める量 or 読みたい量だけ読んで楽しんで欲しいな、とイチ洋書好きとしては思います。🙏


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\PART 1 と PART 2 はこちら/

洋書を楽しむマイルール PART2:読書習慣の付け方

2023.01.04

洋書を楽しむためのマイルール PART 1:本の選び方

2022.11.27

ではでは Happy Reading! 📚✨