書くだけで終わらせない!バレットジャーナルの振り返り方法

こんにちは、シアトル在住の英語学習デザイナー/クリエイター:SAKURACO(@HELLO_and_GDBY)です!

この記事では私が普段どんな風にバレットジャーナルでリフレクション(振り返り)をしているかをシェアしていきます。こんなお悩みを持っている方に特におすすめです✨

  • BuJoがただのタスクリスト化してる
  • 振り返りが定着しない
  • 反省会 or 要約になりがち
  • 振り返りが行動につながらない

初心者向けのBuJoセットアップ方法 & 活用方法はこちら

5分でできる、シンプルなバレットジャーナルのセットアップ方法

2022.04.30

What + Why:リフレクションの効果って?

バレットジャーナルメソッド(以下BuJo)でいうリフレクションとは過去の経験を糧に未来を耕していくプロセスです。自分にとって大切なことや必要なことを定期的に見つめ直しながら、自分が創り出したい未来のための選択をしていきます

毎日って光の速さで過ぎ去っていくじゃないですか。

その中で、一旦立ち止まり喜びや豊かさに感じ入ったり、自分や大切な人の成長をしげしげと眺める。そうやって人生をカタチ作っている一つ一つの経験から、ちゃーんと養分を吸収して初めて今を楽しむ余裕とか、未来を創り出す活力に繋がっていく。つまり、リフレクションはセルフケアの基盤としてとても大切な過程だと私は実感するようになりました。🌱

Reflection helps identify what nourishes you so can make better decisions as you seed th season of your life.(リフレクションをすると何が自分のエネルギーになっているのかが分かり、人生の次の季節に向けてよりよい決断ができるようになる)
– Ryder Carroll

How:基本のリフレクション方法

基本のリフレクションはデイリー/ウィークリー/マンスリーの3種類。私の場合これに加えて6月末と年末の半年ごとに大きなリフレクションをしています!

どのリフレクションも大まかな流れは同じで、観察→自問するというのがキーになります。具体的に何を観察して、どんな自問をするかというとこんな感じ。

問いリスト

  • 自分は何に時間とエネルギーを費やしてる?
  • それの何が(どんな所)が自分にとって大切なの?
  • それは本当に自分(や周り)にとって有意義なこと?
  • やらなかったらどうなる?
  • タスクや起きたことに対して何を感じた?
  • 何が上手くいって、何につまずいてる?
  • 上手くいった/つまずいた理由は?
  • 自分は何をどんな風に頑張ってる?

☞TIPS

リフレクションはあくまでも自分をケアして育ててあげるという視点をキープするのがおすすめです。

できていないことだけに注目する粗探し的な自己反省会は自分がケアされるどころか、どんどん追い込まれてしまいます。ぜひ「批判的な目」の代わりに「好奇心の目」で取り組んでみてください👀

ではここからは実際に私がどんな風にリフレクションをやっているかシェアしていきます!

一日の始まり

  • 今日のデイリーログにタスクやメモ、予定を書き出す
  • 前日のデイリーログを確認
    →やり残したタスクを今日のデイリーログ(またはマンスリー/ウィークリーログ)に移動させる。
  • 前日書いたメモの中にもう少し深堀りしたい項目があれば記号を[–]から [+] に変える。

TIPS

ただ機械的にタスクを移動させるのではなく先述の問いリストにあったように「何でこれが大切なんだっけ?」「これって本当に有意義?」とフィルターを掛け、生き残った項目だけを移動させていきます️!

一日の終わり

  • 今日の記録(デイリーログ)を眺める。
  • 思ったこと、気付いたこと、新しいタスクなどを書き足していく。
  • マンスリーログのカレンダーページをアップデートする。
  • ハビットトラッカーをアップデートする。
  • 気力があれば[+]マークについて深掘りする。

こう書くとボリューム満点に感じるかも知れませんが、大体10分程度で終わることが殆どです!私は毎晩ベッドに入ったら夜のリフレクションをしているのですが、脳内のCPUが解放されるようで快眠できるようになりました🌛笑

*寝る前に翌日のTodoリストと書くと入眠時間が早まるという研究があるそうです!😴

週末

まずはマンスリーログの空白を埋めます。次に自分の記録を見返し、未完タスクがあったらデイリーリフレクションと同じ要領で自分にとって本当に必要なもの・意義のあるものだけを次の週のタスクリストに繰り越していきます。

同時に一週間分のページをみて[+]のエントリー(深掘りしたい項目)をチェックします。まだ気になっていれば思ったことを書き綴り、既に自分の中で消化されていればそのまま何もしません。👍

これら作業を終えたら自問に入るのですが、私はこれを

  1.  気づきや学びの抽出
  2.  行動に移す準備

の2フェーズに分けています!

フェーズ1:気づきや学びの抽出

この段階では観察して気づいたことを書き出していくために、主にこんな問いを使っています。

  • 今週(今月)はどんなことを感じたり考えてた?
  • 自分の強み・興味の方向について何を発見した?
  • 自分の思考のクセやパターンはある?
  • 何が自分のエネルギーを満たしてる/奪ってる?
  • 何が上手くいって、何が上手くいかなかった?

TIPS
できなかったことに対して「何でできなかったの?」と自問すると自責の方向に思考が動いてしまうので、私は次のような問いを使って少し慎重に観察するようにしています!

  • それをやらない代わりに、どんなことをしていた?それによって自分のどんなニーズを満たそうとしてた?
  • それをやることで、自分はどんなニーズを満たそうとしてるの?どんな気持ちになりたいんだろう?
  • それのどんな所が自分にとって大事だと思う?
  • 他にそのニーズを満たす方法はある?
  • できなかったかも知れないけど、どんな努力をしたと思う?

フェーズ2:行動に移す準備

せっかく気付きや学びなどの良い収穫があったら、日々の暮らしに落とし込んで(=行動に移して)いきたいですよね!🌞 そのために私はこのフェーズでこんな問いを自分に投げています。

  • フェーズ1の気付きを踏まえた上で、自分はどうしていきたい?何ができる?
  • 来週の行動指針を一つの方向に絞るとしたら、それは何?
  • 行動に移すためにはどんなサポートが必要?
  • どんな気持ちで一週間を過ごしたい?それを可能にするためには何ができる?
がんばる!気を付ける!などの抽象ワードに注目

ここで気をつけたいのが、がんばる/気を付ける/意識する/ やさしくする/尊重する…などなどのキーワード。これって、自分の進みたい方向を決めるタイミングで出てきやすいと思うんですよね。

ただこれらの言葉って、実はすんごく抽象的。

「がんばる」ってイッタイゼンタイ、どんなことをすればいいのか。「気を付ける」って言ったって、四六時中それについて考えてる訳にいかないし、それが出来たら苦労しないYO!って感じじゃないですか。

だから抽象ワードがでた場合は必ず自分に “How?” (それ、どうやってやるの?) と聞いてみるのがオススメです。

たとえばこんな感じ。

ピアノの練習、一回もできなかった。来週は頑張る

がんばるって、どうやって?(How?)

– 練習する時間を決める
– 日曜の13時になったら夫に「練習時間だよ」と声をかけてもらう
– ピアノの練習をしたら好きなドラマを観ていいことにする
– 可愛い楽譜立てを買う
– モチベ向上のためにお気に入りピアニストの演奏動画を観る
– ピアノコンテストに応募してみる

夫に冷たくしてしまった。来週はもっとやさしくしよう。

やさしくって、どうやって?

 – 彼が話し終わるまで口を挟まない
 – 彼が言う事実/感情/欲していることを順番に確認する
 – 彼の立場になって考えるためにイメージしてみる
 – 彼に対して感謝していることを、1日1個は伝える

こんな感じで、とにかくまずは思いつく限りアイディアを書き出してみます。

そしてここからが重要💡

この中から自分が特に大切で行動に移したい!と思ったものをタスク[・]としてデイリーログなどに移動していきます。

こうすることでアイディア[−] がカタチ(行動)[・]になっていくので「振り返っただけで行動に繋がらない…」ということが起きにくいです🔥

月末

月末はちょっと長めに時間を取ってゆっくり観察&自問タイム。使う問いは週末のリフレクションと同様ですが、見返す記録が多い分、考察も少し長めの2ページ程になることが多いです✏️

合わせて未完タスクのチェックや、今月やること・やりたいことを新しいマンスリーログのタスクリストに書き出していきます。この時も必ず「なぜこのタスクをやるのか」「自分にとって本当に有意義なことなのか」「これやらなかったらどうなる?」と自問しながら、フィルターをかけます☝️

今まではマンスリーログのタスクを “Personal” “Work” の2カテゴリで分けていたのですが、先月からは何故このタスクが自分にとって大切なのか」というのを都度思い出すために、今大切にしたい価値観:キャリアと経済力を育てる/創作を通して自分を癒す /家庭と暮らしを培う/つながりを強める、の4カテゴリでタスクを分けてみています🌱 

左ページが4カテゴリに分かれたタスクリスト

スペシャルリフレクション

一連の流れが終わったら、いわゆる「手帳時間」を楽しむこともあります✨ 例えば 、その月のハイライト写真+一言感想などを書きこむ”Photos of the month” のページを作ったり、来月用ページのレイアウトをブレインストームすることも。

*写真の印刷には Kodak のモバイルプリンターを愛用中です!インク不要&印刷用紙がシールになっているのでペタッと貼れてとても便利です

TIPS
写真やページのアレンジはあくまでも時間と心に余裕がある時の「趣味タイム」という位置付けで、基本的には絶対に観察と自問のステップを最優先にしています! 

年末の大きなリフレクション

6月末と年末はいつもよりも広めの視点でリフレクションをしてきます。

普段は「日々の暮らし」といういわゆる虫の視点(ミクロ)で観察しているのに対し、上下半期末は自分の人生や夢、展望などの、いわゆる魚の視点&鳥の視点(マクロ)で考えていくイメージ。️🕊️

私がここ数年やってる年末のリフレクションはこんな感じです。

  1. 人生の満足度と欲しいもの&手放すものの洗い出し

    まずは現状を把握するために、人生の満足度をエリア別に(キャリア・健康・自己成長・お金・関係・趣味・家族)1〜10のスケールで評価をつけます。次に、欲しいこと/手放したいこと、をそれぞれ HAVE・ DO・ BE(持ってるモノ、しているコト、自分の在り方)の観点に分けて書き出します。

    私はこの自作チャートをプリントアウトして使っています🎯

  2. 夢を描き出す: Goals Collection
    新しいページに “ゴールコレクション” を作り(この時 INDEX にページ番号を書くのをお忘れなく〜)、②のチャートを見ながら浮かんできたやりたいこと、夢をガーーッと書き出します。

    (こんなの無理だろうな)と思ってしまうような大きな夢から、ドライフラワーを作ってみる…など小さなことまで、スケールを問わずとにかく気にせず書き出し、特にワクワクする!叶えたい!というアイテムにはアスタリスク[*]をつけます。

  3. 夢を現実に近づける:5.4.3.2.1 エクササイズ

    *本家 The Bullet Journal Method ではこのエクササイズが「ゴールを期間別に振り分ける方法」として紹介されていますが、私は「長期目標(夢)を叶えるための中期・短期ゴールを逆算する方法」として活用しています。

    ここでは私の使い方をご紹介していきますね!
    まずページを横に5等分にして、各欄に 5年/4ヶ月/3週間/2日/1時間 を振り分けます。

    次に、で書き出したゴールの中から5年後に叶えていたい、自分が一番ワクワクするアイテムを5年欄に書き込みます。(私は上限を決めずにやってますが、大体3個位になることが多いです。)

    そしてこの5年の夢を現実にするために必要なアクションや目標を4ヶ月、3週間、2日間、1時間のスパンで割り出していきます。

    例えば、5年後の目標が「書籍を出版している」だった場合はこんな感じです。
    ここで出てきたタスクをフューチャーログ、マンスリーログ、ウィークリーログ、デイリーログなど、それぞれ適所に移動させて行きます

    こうすることで「いつの日か…」という夢が具体的な行動予定になって日常に落とし込まれていきます!(と、いってももちろん全て予定通りに行く訳はないので(笑)、リフレクションで観察と自問を続けながら調整していきます👍)
  4. 夢の可視化:VIsion Board

    Vision Board は理想のライフスタイルのイメージ写真を集めたコラージュのこと。なりたい自分、憧れの生活を可視化することで、それが実現されやすくなる(いわゆる引き寄せる)と言われています。

    え〜…胡散くさ〜…と思ったかも知れませんが(笑)実はこれ、脳科学的にも一説あるとか

    というのも、人間の脳みそはハッキリとイメージできるものや何度も考えていることを実際に起きていることだと錯覚してしてしまう習性があるそうです。(梅干しやレモンの写真を見ると自然と唾液の量が増えるのはそのせい🍋)

    さらに、脳みそは自分が現実だと思っていること(例えそれが想像でも)全力で肯定しにかかるそうです。

    つまり、Vision Board を作ることで自分の理想がクッキリイメージされる→脳みそが現実だと思い込む→その現実に即した行動を無意識に取るようになる、という流れ。

    行動とはもちろん目標に向かって重ねていく自発的な努力も含まれますが、例えばその事柄に関して脳みその認知バイアスが強くなる→情報が集まりやすい→行動に移しやすい、というような二次的な作用もあるようです。

    とはいえ、結局は行動に移さないと実現しませんので(笑)、私は Vision Board → Goals Collection → 5.4.3.2.1 エクササイズ に落とし込んでいます!

BuJo を使った目標計画の立て方はこちらの動画からもご覧いただけます

 

立ち止まって考えることがリフレクション

この記事ではあえて「振り返り」という言葉は使わずに「リフレクション」という表現を使っているのには実は理由があります。

日本語の振り返りって「過去を」振り返るというニュアンスが強いと思うんですよね。比べて英語の Reflection は「何かを慎重に考える・熟考すること」という意味があり、日本語でいうと「内省」が一番近い訳かも知れません。でも「内省」と聞くと、机に向かってうんうん唸りながらページいっぱいビッシリと「内省文」を書かなきゃ!とか、気付きや学びなどの結論を出さなきゃ!と感じてしいませんか?私はなんとなくそんなイメージがありました。

でもリフレクションの本質はもっとシンプルに、一瞬立ち止まって考えてみる、という所にあります。

BuJo を使っているけど、なんだか上手くリフレクションができてないな…って感じている方は、まずは一日の始まりに「今日はどんな日にしようかな」って一瞬立ち止まって考える。一日の終わりに「今日はどんな日だったかな」って一瞬立ち止まって考える。という所からスタートするのも良いんじゃないかな、と思います🌱

立ち止まったときに、完了したタスクや、自分が頑張ったこと、楽しかったこと、嬉しかったこと、感動したこと、などポジティブなものはその場面を思い出して、じっくりと自分の中で反芻してみるのもおすすめです。

この時に目をつむったり、その出来事を思い出すと自分の体のどこがどんな風に感じるか、などをゆっくりと観察しながら感じ入ってみるのも◎

あれ…なんかちょっと怪しい領域に入ってきた…?🧘

と思わせてしまったかもしれませんが、これは脳の神経回路をポジティブに書き換えるための HEAL というフレームワークで、心理学者の Rick Hanson 博士が考案したものです。 メカニズムは氏のTEDトークで分かりやすく説明されているのでぜひ見てみてください〜

彼の著書 Hardwiring Happiness とポッドキャスト Being Well もおすすめです✨

リフレクションが「作業化」してしまった時

BuJo でのリフレクションが習慣化してくると、なんとなく義務感に駆られてささっとこなしたり、事務的に質問に答えて終わり。となってしまう日もあると思います。

または「いつも同じような事を書いてるな」とか「綺麗事ばっかり書いてない??」と感じる時。

そんな時はリフレクションという手段が目的になってしまっているサインだと私は思っています。

そもそもリフレクションをする理由って、冒頭で書いた通り(といってもこの記事が思いの他長文になってしまったので、そんなのはもうとっくのとうに忘却の彼方かも知れませんが笑)、自分にとって何が大切で、何が必要なのかを探るためじゃないですか。

だから「な〜んかリフレクションをしてもイマイチ自分の養分になってる気がしないぞ…」と思ったら

このリフレクションで、自分は何を得たいんだっけ?どんな風に感じたいんだっけ?

と自分に問いかけてみることで新しい視点やマインドセットで取り組めるのではないかと思います。

ではでは、Happy Bullet Journaling!🕊️


BuJo 基本の使い方はこちら

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2022.04.30

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SAKURACO
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